4月11日(土)・12日(日)の2日間、KOHORO二子玉川にて「鉄瓶受注会とお直し相談会」を開催しました。
当日は山形県 長文堂の三代目・長谷川光昭さんがお店に立ち、鉄瓶で沸かした白湯を振舞いながら、鉄瓶の作り方やお手入れのことなど丁寧にお話してくださいました。
良質な砂鉄が採れる東北地方では、昔から日本刀や鉄器が作られてきました。
山形鋳物の歴史は平安時代に遡り、長文堂ではその伝統を受け継ぎ、鉄瓶を作り続けています。
「薄肉美麗」と呼ばれる薄く美しい形が特徴の山形鋳物。
昔からの技法、形の素晴らしさ、鉄という素材の魅力を私たちに教えてくれます。
会期中は普段お店ではご紹介していないかたちの鉄瓶も並びました。

△イラストや模型を用いながら丁寧に説明される長谷川さん
砂を固めて作る鋳型に、鉄を流し込んで作る鉄瓶。上下に分けて作った型に、別に作った注ぎ口を埋め込みます。
この型は繰り返し使うことができません。1つ作ったら型を壊して取り出し、その砂を使ってまた型を作る。ひとつずつ型から作ることで美しい形が出来上がります。
型から出たばかりの鉄瓶は、鉄の銀色に近い色。このあと高温で焼くことで表面に酸化皮膜を作ります。古くから続く錆止めの技法です。

▲左が焼く前の鉄の欠片、右が焼いて酸化皮膜を作ったもの。色が変化しています。
表面は砂を固めて作る鋳型の跡が残る鋳肌(いはだ)仕上げ。質感が残ることで、趣のある表情を作っています。
細部の形を整えたあと、表面に漆を焼き付けます。めごばけと呼ばれる刷毛で熱い状態の鉄瓶に塗ることで、漆が馴染んで剥がれません。内側にも漆を丁寧に塗り焼き付けてあります。
長文堂の大きな魅力の1つである外側の深い色。
漆を焼き付けた後、おはぐろ(鉄を酢につけて発酵させ、お茶を混ぜたもの)を塗り付けて風合いを出します。
数年使っていくと表面は少しずつ濃い色に変化し、深い色と光沢が出てきます。